幕末の英雄、坂本龍馬。
坂本龍馬が土佐藩を脱藩する際に被っていたと言われるのが、この「まんじゅう笠」である。
丸みを帯びた美しい形の笠は、高知県東部に位置する芸西村に伝わる伝統工芸品である。
竹の皮と細い竹ひごから作られる晴雨兼用のかぶり笠。この笠を、現在、作ることができるのは宮﨑直子さん、ただ一人となっている。
しかし、この伝統を支えているのは、自分ひとりだけではないと、宮﨑さんは語る。
地域の人々に支えられ、まんじゅう笠の歴史は受け継がれていくのである。