杜の都として有名な宮城県仙台市。
戦国大名の伊達政宗が築いた青葉山の上に築いた仙台城を中心に栄え、焼失した今でも城下町としての風情が残る町だ。
その青葉山から「発掘される」木が「埋木細工 (うもれぎざいく)」を作り出している。
「埋木細工」は、500万年前に地中に埋まった樹木(埋もれ木という)が炭化して化石のようになったものを加工した細工である。
はじめは漆を塗らない工芸だったが、漆を塗ることで耐久性が担保され、産業として成り立ったのだそうだ。
ただ、一方で原材料が「発掘する」もののため、材料はいずれなくなることが昔から職人の間でも語られていた。
しかし、そんな伝統を受け継ぐ小竹さんはそれを悲観することはない。
「せっかくこうして生まれてきたから、だれにもまねできないものを作ろう。それが本当の埋もれ木細工職人です。」