古都・奈良。
その歴史は7世紀にまで遡る。藤原に平城京。京都に都が移されるまで、日本の首都として、政治と文化の中心地をになっていた。
そんな奈良県に伝わるのが、奈良墨である。墨自体は610年に高句麗の僧、曇徴が製墨法を伝えたといわれている。
奈良墨は1400年に奈良・興福寺で作られはじめたといわれている。
高句麗の僧侶が伝えた技術は、21世紀の今にも受け継がれている。その継承者の一人である岡部さんは神奈川県生まれ。「奈良に住みたいと思い、奈良に住むために見つけた仕事が墨作りだった」と岡部さん。岡部さんが受け継いだ技術は、間違いなく後世にも受け継がれていくことだろう。