戦国時代から明治まで前田氏が治めた加賀藩。
現在の石川県南部・富山県・石川県北部にまたがる広大な藩であったが、その中でも富山県は二代目加賀藩主前田利長公の隠居の地として知られる。
その隠居城となった高岡城があるのが、高岡市である。
利長公は城下町に産業を興すため、鋳物師(いもじ)を呼び寄せ定住させた。
「高岡鉄器」の始まりである。
現在400年も続く伝統となっている「高岡鉄器」だが、受け継ぐ職人は消して驕らない。
地に足をつけた職人は、長い間続く伝統のひとつの通過点。
その地点その地点で時代の要求に応えながら、ものづくりを行っているだけなのだと語る。